これからの仕事や自分のキャリアを考えたり、副業をしてみようかなと思ったり。今の会社や仕事が合わず、転職したいな……と考えたとき。
「自分に合う仕事って、なんだろう?」
「私の強みって、なんだろう?」
自分の強みを考えてみるけれど、「強みが思い浮かばない」「誇れるような強みなんて自分にはない」と、悩んだことはありませんか?
私はキャリアコンサルタントとして、15年以上のべ2000件以上ものキャリア相談にのり、希望する人の転職活動のサポートをしてきました。
今回は、そんなキャリアコンサルタントの立場から「自分には強みがない」と思っている女性に向けて、「強みが見つからない理由」と「強みの見つけ方」を解説します。

■この記事を書いた人:山本しのぶさん
キャリアコンサルタント(国家資格)
IT企業に入社後、転職エージェント会社へ。キャリアアドバイザーとして、女性の転職サポートなどに携わる。その後、金融機関に転職して人事を経験し、2012年に独立。20~50代の女性をメインに、キャリア相談や就職・転職相談を行っている。一児の母。
著書に『アラフォー女性のための次こそ成功させる転職マニュアル 30代・40代からでも正社員になれる!」 https://www.amazon.co.jp/dp/490508461X がある。
「自分には仕事の強みがない」と思っていませんか?
キャリアに悩んでいる女性には、「自分の強みが分からない」と悩む人も多いです。
「たいした仕事をしていない」
「特別な資格があるわけでもない」
「自分のイヤなところは思いついても、強みは思いつかない」
そんなふうに悩んでいます。
もし、今あなたが「自分の強みが分からない」と悩んでいても、それはあなただけではありません。
仕事の強みは「ない」のではなく「気づいていないだけ」
キャリア相談では、「自分には強みがない」と悩む人に、これまでの仕事内容をいろいろな角度からヒアリングします。
そうすると、話の中から、その人の良いところや頑張ったことなど「強みのネタ」になりそうな部分がいろいろと見つかります。
強みは「ない」のではなく、「気づいていない」だけなのです。
では、強みを考えるときに「ない」と感じることが多いのはなぜでしょうか?
仕事の強みが「ない」と感じる3つの原因

今回はこれまで私が相談にのってきた中で、多くの人に見られる「強みがない」と感じる3つの原因と、「強みを見つける方法」を解説します。
あなたに心当たりがある原因はありますか?
1つずつチェックしながら、当てはまる項目があれば、記事を参考にそこから強みを探してみてください。
原因1:「すごい強み」じゃないとダメだと思っている
これは、真面目な人や謙虚な人に多いケースです。
「強み」を考えたとき、「もしかすると、これが自分の強みかな?」と思い当たる特徴があることは多いでしょう。
でも、「強みの候補」が出てきたときに、「私よりこの強みがすごい人はたくさんいる。これは私の強みとは言えない」と、強みの候補を自分で否定してしまうのです。
たとえば、「やりたいことが見つかると、目標に向かって努力できる」という強みの候補を思いついたとします。
でも、「Aさんのほうが目標に向かってすごく努力できるし、行動力も自分よりある」「Aさんに比べたら、私は全然だから……」と、思いついた候補を消してしまう。
いくつか強みの候補を思いついても、全部の候補を否定してしまい、結果として「自分には強みがない」と感じるパターンです。
あなたは、いかがですか?
「他の人と比べて1番じゃないと、強みとは言えない」と思うと、強みは見つかりません。
これは、私も同じです。おそらく、他の人と比べても「誰にも負けない強みを持っている!」と自信をもって言える人は、ほとんどいないでしょう。
強みは、「自分の中」で比べればOKなのです。
自分にはどんな「特徴」があるかな?と考えて、まずは思いつくものを全て書き出してみましょう。
その中で、「この特徴は、自分の中のほかの特徴と並べて比較的強いかも」と思うものが、あなたの「強みの候補」です。
「すごい強みじゃないといけない」「他の人よりすごくないといけない」という思い込みを捨てて、「自分の中」で他の特徴よりも強いものを探してみてください。
原因2:自分にとっては「普通」だから気づかない
「強み」は、他の人にとっては大変だったり苦手だったりすることでも、自分にとっては「苦も無くできる」ことであると言えます。
苦にならず「普通」にできるから「強み」なのですが、本人はそれが「当たり前」と思っているため、自分では「強み」だと気づきにくいのです。
たとえば、自分にとっては、Excelで関数を使いながら仕事を効率化することは「普通」のこと。これが特にすごいことだとは思っていないし、強みとも感じていません。
でも、Excelがそこまで得意ではない人や、IF関数など難しい関数は苦手な人からすると、関数を使いこなして仕事をサクッと効率化できる人は「すごい人」です。
自分にとっては「普通」だから気づかない、自分の強み。そんな「強み」に気づくには、まわりの視点を借りる方法が有効です。
たとえば、あなたが一緒に仕事をしている上司や同僚から、よくかけられる言葉はありませんか?
「バラバラだったデータを、Excelできちんと管理できるようにしてくれて助かった!」
「いつも正確に仕事をしてくれるから、安心して仕事を任せられる」
「情報を見やすくまとめるのが上手いよね」
他の人から見た、あなたの評価。その中で、1人ではなく、2~3人など、複数の人から言われたことがある言葉の中に、あなたの強みが隠れている可能性が高いでしょう。
あなたは、周りの人からどのような言葉をかけられたことがありますか?
原因3:「強み」という言葉そのものに縛られている
こちらも、真面目な人や謙虚な人に、よくあるケースです。
「強み」=「すごいこと」のように感じて、何だか身構えてしまいませんか?その結果、「自分にはない」「苦手」という思いが強くなり、頭が考えるのを拒否してしまうことがあります。このような場合は、「強み」という言葉から、一旦離れるのがおすすめです。
「強み」が出てこない場合に、私が相談でよく聞くのは、
「強みではなく、仕事で ”心がけていること” や ”大切にしていること” だと、どうですか?」
という問いかけです。
優しい人やアピールが苦手な人は、仕事で「心がけていること」や「大切にしていること」と角度を変えて問いかけると、何かしら言葉が出てくるケースが多いです。
たとえば、
「言われたことだけではなく、その他にも必要なことを考えて先回りして行動するようにしています」
「小さな疑問や違和感をそのままにせず、資料などで確認してから仕事を進めるようにしています」
などです。
これらも、仕事を行う上で、立派な「強み」になります。
また、自分の「良い面」を考えるのは苦手。「悪い面」だったらたくさん思いつく、という場合は、まずはマイナス面でもいいので、思いつく特徴を全部書き出してみましょう。
プラス面もマイナス面も、真ん中にあるのは「特徴」や「資質」です。マイナスに出れば「弱み」に、プラスに出れば「強み」になります。
たとえば、「ネガティブ思考」という自分のマイナス面を思いつく場合。思いついたマイナス面から、「それってどんな特徴だろう?」と考えてみます。
そうすると、たとえば「いろいろな事に気づく」「深く考える」「さまざまなケースを想定する」などが出てくるかもしれません。
真ん中の「特徴」が思いついたら、次に、その特徴がプラスに出るとどうなるか?を考えます。
すると、たとえば「洞察力がある」「思考力がある」「リスクヘッジができる」などの良い面を思いつくかもしれません。出てきたプラス面から「たしかに自分は、この特徴が強いかも」と思うものが見つかれば、それがあなたの強みになる可能性は高いでしょう。
なぜ自分の強みを知る必要があるのか?

「なぜ、自分の強みを見つける必要があるのか」
「強みがわかると、どんな良いことがあるのか」
そう考える人もいるかもしれません。強みは、仕事だけではなくプライベートも含めてさまざまな場面で役に立ちますが、今回は仕事に関する部分を中心に説明します。
まず、「強み」が見つかると、自分に自信がつきます。
強みが分かったうえで、今までの仕事を振り返ると、たしかにあの仕事でもこの仕事でも、私はこの強みを発揮していたな……と、これまでの仕事や行動が腑に落ちます。
今の仕事を続けるときも、副業や転職で新しい仕事につくときも、自分の「強み」が分かれば、強みを発揮できそうな仕事についたり、強みを活かしやすい環境で働くこともできます。
強みを発揮しやすい環境で働けば、仕事のストレスも減ります。仕事のスピードが上がり、成果も出やすくなります。「強み」を仕事で発揮すれば、あなたの強みをどんどん伸ばすこともできます。強みを伸ばせば、仕事にも、より活かせるようになります。
ぜひ、今回の記事をきっかけに、あなたの「強み」を見つけて、これからの仕事やプライベートで活かしてみてください。
仕事で活きる「強みのネタ」を見つけるところから始めよう
今回は、3つの強みがないと感じる原因と見つけ方をお伝えしました。今回の記事を参考に、ぜひ、あなたの強みを探してみてください。
探すときは、一気に「強み」を見つけよう!と思わなくて大丈夫です。必ず「正解」にたどり着かないといけない、と思うと苦しくなります。
まずは、自分の強みの「ネタ」がいくつか見つかればいいな。
このくらいのイメージで、複数の「強みのネタ」を探してみてください。いくつか見つかったら、その強みのネタを意識しながら、日々の仕事を進めてみましょう。
頭の片隅に、強みのネタを意識して仕事をすると「あ、今、あの強みのネタを使っているかも」と感じるときが出てきます。
強みのネタを意識しながら日々を過ごすと、少しずつ「これが自分の強みかも」と腹落ちすることが増えたり、私はこれが他の人よりも得意かも、と思うことが出てきます。
焦らずに、少しずつ。
日々の仕事の中で、少しだけ「強み」を意識しながら、あなたの強みを探したり、育ててみてくださいね。

